BOX版の2枚目。録音は1927年4月〜1927年12月。一年足らずで23トラック。多いですね。
最初の録音4曲は Johnny Dodds' Black Bottom Stompers の演奏で、Tenor:Barney Bigard、Piano:Earl Hines,Drum:Baby Dodds 等が入った7人編成。構成は Hot Sevenに近いですが、Tenorが入るところが違ってます。このスタイルの音楽でTenorが入るのは結構珍しい。BigardはClarinetプレイヤですが、Tenorはそんな難しい事はしていないですが音に艶があって良いですよ。
次にHot Sevenの録音が11トラック入っています。Hot Sevenの構成はTenorが抜けて替わりにTubaが入ります。Hot Fiveに DrumとBass代わりのTubaが加わったという構成でしょうか。BanjoのJohnny St. Cryは曲によってはギターを弾いています。Hot Sevenの録音はすべて1927年5月です。この時代ありがちですが、Hot SevenのWeary Blues、S.O.L. Blues、Gully Low Bluesの3曲は後半構成が違うけど、同じ曲の焼き直しだあ。
11月からはまたHot Fiveに戻ります。Hot Fiveの方が構成がしっかりしてタイトな仕上げになっています。おそらく当時は譜面などは書かなかったと思うので、ヘッドアレンジで構成を作ろうとすると5人くらいが丁度よいのかな、とも考えられます。
全体を通してLouisとJohnnyの相当コンボという感じですが、まあLouisのトランペットは目立ちますねえ。吹きまくっています。Hot Fiveの方がSoloが良く聴こえます。Loiusは何かのインタビューで「俺はラッパを吹きたいだけなんだ」とか語ってまして、小編成の方が好みだったのかとも思います。実際に当時のHot Sevenの名前の録音はこの11トラックだけ?みたい。後に1946年にリバイバルするHot Sevenは別物だと思うので、Louisの本領はHot Fiveにあると考えた方がよいと思われます。
BuescherのAlto Big Bです。かなり痛んでしまっています。オークションで返品可で出品したら本当に返品されてしまった。送料くらいお互い様でいいわい、と太っ腹(?)で行ったのですが、返品時条件に落札手数料の事を忘れていたので、しっかりYahoo税取られてしまった。というわけで再出品は送料/落札料負担お願い返品可と条件変わりました。
自分的には厄介モノを始末したいわけではなくて、修理代がかかりそう等の理由でいつまでも手元においておいても勿体無いからだれかレストアしてくれる人はいないかと出品しているのですが。開始価格でもちょと赤字なんです。
英語版Googleニュースの新機能で、昔の新聞・雑誌の記事検索ができる、という話。
Googleの新サービス。英語版Google NewsのNews archive searchから行けます。正確にはすでにある新聞のアーカイブサービスのテキストをインデックス化したものをgoogle newsの中から検索してくれるのが特長です。記事を年代によって検索できるので中々役に立ちそう。
興味のある処から、"Benny Goodman Swing" で検索をかけると、この組み合わせで記事が出るのは1934年から、それ以前の記事は無い様です。またSwingとJazz で検索すると1937年以前にはこの2つの言葉が関連付けられている記事は無い様でした。JazzのSwingという言葉が出て来たのは1935年以降でそれ以前には一般的に言葉は無かったという事が裏付けられます。 この本の記述は 確かの様ですね。
他にもいろいろ調べてみたところ、Buescher Band Instruments は古い記事は1907年から見つかりました。Wilbur Sweatmanの記事が1909年から見つかって"Original Jazz Band,"で紹介されていました。随分古い時代から活動していたのですね。
検索対象記事は、当時の新聞をスキャナでイメージを取ってOCRでテキストを読み取ったものをインデックス化しているものです。古い新聞なので読み取られたOCRテキストは結構ムチャクチャで要はちゃんと文字が読み取れてない。文章として成り立ってないものだったりします。本当の記事を読みたい場合は直接新聞のイメージを見ないと行けません。その為には各Newsアーカイブの有料サービスを受けなければなりません。サービス受けたいとも思うのですが、アーカイブサービス会社も一社ではないので、さてどうしよう。
■ Nancy [At last! Something clear I can unedrstnad. Thanks!]
Blind Blakeコンプリート3枚目 全編1928年の録音になります。半分くらいがソロ、他には女性ボーカルBertha Henderson・・コテコテではないですが感じの良いBluesです。でも録音はこれしか残っていないちょとナゾな人。
他に、DISK2と同じくJohnny Dodds と Vocal Elzadie Robinsonという人の録音もあります。クレジットには一緒にJimmy BertrandのXylophonが記載されていますが、どうも弾いているのはピアノの様です。このElzadie Robinsonの歌はちょとMa Rainey張りで、好きですね。同じくパラマウントのシンガーで復刻CDが2枚出ています。活動していたのは1920年代まで没年も分からないらしい。
変わった録音で、WashboardとPianoと歌がDaniel Brownという人の組み合わせ。どうもこの一曲はカントリーですね。まあとにかく何でもやる人ですねBlind Blakeは。
DISK1-2までは結構ワンパターンなバッキングとフレーズが多かった様ですがこの時期はいろいろ変化のある録音が多いです。"Walkin' Across The Country"なんかBluesギターの一言では片付けられない非常に現代風のコードワークが聴けます。残念ながらこのDiskのシリーズは盤の状態が悪かったのか音の悪い録音が多いのが難点です。
これはemusicからのダウンロード。Billie Holiday と Lester Youngが一緒に録音したアルバムです。秋の夜長に聴くには本当に良い音楽です。BillieのBluesなVocalと、けして難しい事をするわけでなくナチュラルに唄い上げるLesterのTenorは聴いていて何も言う事はありません。Vocalのバックで地味に目立たず技巧を凝らすわけでなく、それでいてフレーズの一つ一つが完璧。個人的には一番好きなLesterです。
この組み合わせの録音は結構ありまして復刻盤は何種類か出ています。コンプリートだと2枚組になる様で、これはベスト盤に当たります。すでにあるLesterの録音にダブったものもありますが。演奏はおそらくTeddy WilsonのバンドでPiano,Base,Drums,Guiterなど、他にTpが入っていておそらくロイ・エルドリッチでしょう。ダウンロード販売はライナーが無いので録音の詳細が分からずにつまらないのですが、このアルバムの場合Billieの歌とLesterのTenorが聴こえればよいので、まったく十分でした。オススメ。色々出てます是非聴いて欲しい→lester young billie holiday
Box版 Disk Vol.3 Vol.2に続いて1927年12月の Hot Fiveの演奏と1928年 Louis Armstrong and His Orchestar,Louis Armstrong and His Savoy Ballroom Fiveの演奏が含まれます。Hot Fiveは1927年12月の後録音が無い様で1928年6月に再開された時はメンバが全部入れ替わります。この時からDrumがレギューラで入ってLouis含めて6人編成になります。この時の編成がFred Robinson(tb)、Jimmy Strong(cla,sax)、Earl Hines(p)、Mancy Carr(bj) 、Zutty Singleton(dr)結構後の活動の中心となる様です。何で入れ替わったのかな?まあこの辺りの事情に詳しい人だったら沢山いるだろうから、後で調べよう。1928年前半吹込みが無いのはどうも当時の人気者にしては変ですね、と思って調べてみたら、その間別なバンドで吹込みがされている様です。
"Savoy Ball Room "の名前がバンド名にありますが、ちょとややこしい。1928年12月まではChicagoにあったSavoy Ball Roomで次の年1929年は再度NewYorkへ移って、そこでまた His OrchestarとHis Savoy Ballroom Fiveの名前で活動をします。Chiagoの時は"Five"といいながら2readの7人編成でHot Sevenと同じ。NewYorkへ移ってからはメンバー入換え、Bassが加わって8人編成となります。段々編成が大きくなりまして、New YorkからはHot FiveにはLouisRusselが入って事実上Louis RusselのBigBandになって行く様です。なぜか"His Orchestara"の方が編成が小さかったりします。この時にEddie LandがGtで入ったりしてNewYorkでの混成バンドのさきがけ的な活動になってます。1929年の録音からSweet風Swingになり、この後Boxの録音はVol.4になりますが年代が飛んで1941年以降のHot Sevenなどリバイバルバンドになります。Louis の少数精鋭バンド(?)としての活動は1928年あたりが終わりという感じでしょうか。以降JohnnyDodds等と全く異なった活動をする事になるわけで、この辺りは比較すると非常に興味深いと思われます。
こちらChoroのCD。えらいシンプルなジャケットですが、珍しく国内版。ビクターからの2000年のリリースです。タイトルに1900とありますが古い録音を復刻させたというわけではありません。現代のChoroプレイヤが19世紀ー20世紀初頭までのChoro作品を現代の感覚でアレンジ・再現したものです。リリース2000年なのでそんなとんでもなく新しいというわけではないですが。ChoroはBlues/Jazzと違って譜面での記録が残っているのでこういう企画ができるのですね。このCDの面白いのは、若手のミュージシャンが形式にこだわらないで、自由に編成などアレンジしたことらしい。フロントにスタンダードなflautaやcabaqinhoだけでなく、Tpetやtuba,cla,など小編成ブラスバンドのアレンジメントなどで録音を行っています。
この、元の譜面から編成によってオリジナルのアレンジで演奏するというのはJazz以前のRagtimeの形態もあったのです。Ragtimeバンド実態がブラスバンドであったりして。実際に19世紀のBrazileにもブラスバンドはありさかんに活動していたそうです。Choroミュージシャンもブラスバンド出身だったりするのだそうで、これはJazzの初期の環境と非常に似ていたりします。Brazilの場合行き着く先がサンバだったりしますが、何となくアメリカ黒人のJazz/BluesからR&B、R&Rなどに進む仮定とこれまた似ていなくもない。
JazzもChoroも民衆の音楽ですが、元はヨーロッパの植民地の民衆(多くの場合労働者たち)の中で発生した音楽なわけで、発生起源が似ている様なのは結構興味深い。Brazilの場合奴隷層はあまりいないらしい。独立して生計を立てていた人が多いとかの違いはありますが、Brazilの移民史など調べて比較すると面白いかもしれないです。
1900年代初頭のRagtimeとJazz(またはJass)の録音を集めたもの。オムニバスですが、こちらVol.1でVol.2もあるそうです。演奏はRagtimeのJames Europa, Original Dixieland Jazz Band, Wilbur Sweatman など手持CDと結構ダブっていますが。他にRagtime PianoのSoloとか中には聞き慣れないバンドや殆どunknownの録音等いろいろありました。
RagtimeとJazzの間でOriginal Dixieland Jazz Bandの類似の録音がないかと思ったのですが、似たところではFrisco Jass Band,Earl Fullerの率いるバンドがあります。他のバンドもいろいろある様ですが、音楽的にはRagtimeのダンスバンドに聴こえてしまいます。Wilbur Sweatmanの1916年というODJBより前の録音で"Down Home Rag"が入っていますが、これはImprovisationの要素が少ないのとリズムがやぱりRagtimeでして。後のODJBの方がJazzしてます。
他にSweatmanの録音で1917年の演奏が2曲入っていますが、こちらはSax アンサンブルでSix Brown Brothersみたいで、やはりRagtimeという感じ。Jazzらしくなるのは以前も聴いた1918年あたりからの録音で、Sweatmanの演奏もその都度メンバー・編成やスタイルが変わるというのがフシギと同時にたいしたものだと思うわけです。いわゆる「引き出しの多い」プレイヤだったのかもしれません。初期のEllington、Otto Hardwick、Hawkins、Cozy Cole 等にJazzを教えた?様で、1961年まで生きたOld Jazzの生証人みたいなはずですが、何故か表へ出て来ませんし情報がありません。何ででしょう・・・
Original Dexieland Jazz BandがNew Orleans Jazzの白人版とするともっと似通った音楽があっても良さそうなものですが、中々見つからないのもこれまたフシギ。Vol.2も聴いてみようか。
ハーメルンの笛吹き男の話はマスターキートンの漫画で興味を持っていつか読もうと思ってそれきりだったのですが、先日亡くなられた元一橋大学学長 阿部 謹也氏の著作だそうで、読んでみました。個人的に歴史物は大好きなので(だからこんな音楽ばかり聴いている・・・) 13世紀に実際にあった子供たちの失踪事件を追跡したものです。1974年発刊なので内容的には現在はもっと研究は進んでいるのか?この本の中でも事件の真相は完全には解明されてない事になっています。
今回これを読んで結構ビックリだった事。13世紀というと中世真っただ中でカトリック全盛の時代。グレゴリオ聖歌は制定されているし、カトリックは音楽を大切にした、と音楽の歴史にあるのですが、実際大切にされたのは教会の典礼音楽と楽器(オルガン)だけで、他のカテゴリの音楽や芸人(遍歴芸人という)は単なる「俗人」を越えて公式には「悪魔」扱いだったという事。長い時間をかけて遍歴芸人は次第に「人」扱いされる様になり、吟遊詩人などがそれなりに社会的に認められるのはこれよりずっと後の頃になります。
中世というと歴史ではカトリック教会に、職人組合のギルドとか貴族・諸候と農民という平穏な階層社会と教えられたけれど、そんなじゃ無いという事も。それらは「平民」で平民に当たらないもっと下層の下民層が多数いて、物乞い(今風の乞食)が下民の職業として組合があったって?その中で旅芸人などはさらに下の賤民扱い。何故そうなるかと当時のヨーロッパは経済的に定住が困難な社会で、まともに定住出来る事がかなり稀であった事。またローマ・カトリックの観点からすれば他民族の風俗習慣等含めてすべて「異教」扱いだったそうで、旅芸人もその一種と捉えられていたそうな。6世紀末から始まったヨーロッパのカトリック世界も13世紀でもまだ完全には染み渡って無いという事らしい。この辺は中世・ルネサンス系の音楽は子供の頃好きで聴いていたけれど音楽史の観点から絶対見えて来ない世界がありました。まあ聴いたのが子供の頃で周辺の歴史などは当時良く調べて無かったという事でもありますが。
面白いのはこの遍歴芸人、公式には「悪魔」でも民衆には人気だったそうで、修道僧からしてスピンアウトして芸人になる始末。そういう身分ですから、当然楽師のための教本や教育機関などありません。音楽は口伝と即興で作られます。これら芸人が次第に民衆の中に”エンタテイメント”として地位を確立して行き、ハーメルンの失踪事件の1284年という時期は次第に芸人たちが民衆や諸候、教会に認められつつある時期にもあたる様な。何となく後のアメリカのミンストレルショーやボードビル、Blues,Jazzの世界に良く似ている気がします。歴史は繰り返すか?
Blind Blake コンプリートの4枚目。録音は1929年11まで19トラック。このシリーズではPianoとのDuoが多いです。Soloで入っているのは半分くらい。Pianoが入るとそれだけで何となく都会的に、なりますね。シリーズ最初の14トラックは録音場所がRichmondとなっていまして、これは何かというとパラマウントが移転したらしい。この中で1929年7月録音の5トラックにはPiano-DuoはAlex Robinsonという人。中々良い感じのBoogieWoogie Pianoなのですが、録音はこの5曲しかないらしい。BlindBlakeのギターもAlex のPianoに合わせて、というかまた違ったスタイル/フレーズでの演奏になっています。すごく良い演奏だと思うのだけれど、この日の録音は"Slippery Rag"だけベスト盤に入っていました。他にもPianoの入った録音が何トラックかあります。どれもBoogie/BluesというよりSwingを感じさせる演奏で、とても良いと思います。この辺りはJazz屋にも聴いてもらいたいです。
シリーズ最後の5トラックの録音はシカゴに戻ります。Keep It Home (Take1)などすごい音源もありますが、全体にVol3にある1928年末の録音よりは音が良い様です。この後パラマウントは段々あやしくなって行くのだそうです。
BARIのマウスピース。ラバー、Alto用です。Bariはメタルが有名な様ですが。ラバーは余り日本へは入ってない?らしい。BARIラバーは某プロのプレイヤの方がお勧めの様でした。レールなど細くてとてもきれーいな加工がされています。確かに良く鳴ります。ただ、オールドな楽器には音色が向いてない感じがしました。モダンな楽器には丁度よいのかも知れないです。ので出品。
昔々のアナログ録音時代の録音用エフェクタ。宅録やっていた頃の機材です。昔のMTRなんぞはダイナミックレンジが狭いので必需品ではありました。ただ、自分でやっていたのはシンセの多重録音ばかりだったので実際には殆ど使わなかったというオチがありますが。生のドラムなどには録音でもライブでも結構生きるのではないかと思います。
先日のコンポツなBigBは無事引き取られました。ありがとうございます。
それで、これはしばらく前に入手したCurvedSopranoです。Sopranoは持っているのですが、Curvedは中々手に入らなくて、Buescherなんかも時折eBayには出ますがHighPriceになって手が出ません。
York Band Instrument もVintage時代の管楽器メーカです。かなり古くからあるメーカで1882年から1960年まで営業していたそうです。金管楽器は結構有名の様ですが、Saxについてはあまり評判聞きません。Saxpicsのサイトでも取り上げれていないのですね。こちら Yorkの歴史
ネットではYorkのSaxはMartinやBuecherのステンシルだという情報がありますが、VintegeSaxの専門家のお話では独自の製作だろうという事です。
この楽器もベルキーのホールに補強?があったり、G#キーのメカニズムがBuescherやMartinと異なっていまして、製造は違うだろうなと思われます。G#の作りはBuescherより軽くてはるかに使い易いです。この辺りはBuescherも真似して欲しかった。古いSelmerにもちょと似てる気がするのだけど、手元に無いので確認できません。・・・あとで調べよう。現状では肝心の音が確かめられないのが残念ですが。
文責:ためすけ後藤
[マイ・ストア]
[ Amazon Jazz ]
[ JUMP-Blues ]
[]
[]
■ koshu [クラとスライドホイッスル。 そして変病死。い、いや変拍子。 楽しそうですね〜いつか聴いてみたいです♪ ]
■ ためすけ [この頃の録音って結構変わった楽器使っていて面白いですよ。特にBluesに多いですね。 ]