Groove Tubesの真空管マイク中古をオークションから入手しました。サブミニチュア管を使った真空管マイクでGroove Tubes社のフラッグシップモデルでもありました高品質マイクです。
中を見てみました。なかなかユニークな構造です。コンデンサマイクカプセルは初段FETで一旦受けてサブミニチュア管 GT6205(Groove Tubes社選定品)のカソードへ直結されていました。増幅回路はグリッド接地で珍しいです。
回路を追ってまた驚いたのは信号を取り出すのにプレートではなくスクリーングリッドへ電圧をかけてグリッドから出力を取り出しています。プレート端子が切られているのが分かります。始めて見たので調べたのですがスクリーングリッドをプレートとして使う事は有り得るそうです。ただ、プレートを解放したままとは驚きです。
中央の可変抵抗はNFBを調整している様に見えます。もしかしたらグリッド電圧(プレート電圧)の調整かもしれないですが良く分からないでした。
初段のカップリングキャパシタ1000pFはwima FKP,赤いキャパシタはwimaのMKPでローカット用、電解コンデンサは4つで松下製を使っていました。NFBのキャパシタはマイカ、パーツもいい加減なものは使って無い気合いの入ったサーキットです。
カプセルはGroove Tubes社独自のレゾネータカプセルで、録音の音は10KHzあたりが持ち上がっているパンチの利いた今風の特性ですが真空管がその辺をうまく嫌味にならない様に音を作ってくれている感じでしょうか。
改造の余地はどうかな・・・FETカソード直結では調整がシビアそうだし初段のFKPをスチコンにするかトランスへのカップリングの電解をフィルムコンに交換するくらいしか思いつかないのでしばらくこのまま使って比較検討するつもりです。
このGT66の上位機種で3パターンのTubeマイクGT67というのがあり、それはM-Audio のレコーディングマイク"スプートニク"と同じものだそうです。またGroove Tubes社は今はマイクロフォンは作っていなくて、Sterling Audio社が引き継いで製造しています。 Stealing Audio
文責:ためすけ後藤
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