オークションで中古のBehringer B1を入手。分解してみました。それなりに評判の良いマイクです。実際パーツ類もWimaのフィルムコンを中心に使われており安セラミックだらけの中国製品とは違います。録音してみた処ノイズも少なく確かに評判通り中々良いものです。
構造はマイクカプセルに昇圧バイアス電圧をかけてFETで受けるタイプですが本当のバランスアウトではない、3番端子をグランドに落としているタイプです。ロシアのOktava MK012でも使われている回路で簡便ですがで音は良いです。Oktavaよりトランジスタの数が多いのはカスケード接続にしている様です。よく考えられた質の良い回路で確かな製品と言えます。
あまり手を加えるところもなさそう。。。やろうとするとキャパシタを全部グレードの高いフィルムにするとか抵抗をオーディオグレードに交換とかFET/TRの特性を全部揃えて交換するとか中々大変そう。なので今回は電源/出力信号系の電解コンデンサをオーディオ用ニチコンFGに交換、一個だけ信号系の抵抗をオーディオ用REYシリーズに交換と最低限にしました。電解コンデンサのエージングには時間がかかるのですが音のヌケは良くなっている様です。
ベリンガーの小型ペンシルコンデンサマイク。M-Audio Pulsarに似てますが大きさはPulsarより一回り小さくなっています。これもちゃんとしたB-1と同じく外部バイアス型のコンデンサマイクです。回路はB-1と同じくバランス出力ではなく方chがGNDに落ちているタイプですがこの大きさの中にバイアス用昇圧回路も入っています。回路はB-1よりは単純ですが無駄の無い実用的な設計になっています。古いタイプなのでしょう、パーツはすべてスルーホールで表面実装ではありませんがキャパシタは中国製セラミックが目立ちます。最近の製造なら表面実装品が多数占めると思います。
このマイク、入手時に変な低音のノイズが出ていまして、修理も兼ねて電源回りと初段カップリングのキャパシタを先ず交換。。。しかし変わらず。しょうがないのでほぼ全部のキャパシタとFETの負荷抵抗を交換してみたところ直ったぽいです。キャパシタはニッセイのMMTシリーズが丁度使えました。初段にはスチコンを入れてあります。
その改造中面白いことがあって、B-5はマイクカプセルのバイアス電圧にマイナスがかかっている。普通プラスのはずなので、どうも昇圧回路のダイオードの向きが逆みたい?なので交換してプラスに替えてみたらなんと出力信号の位相が逆になってしまった! 発見でした。おそらく実装上の理由で電圧を反転させて正相信号出力をXLRピンに取り出していたのでしょう。キャパシタもほぼ全交換したので解像度など大部良くなった様です。
文責:ためすけ後藤
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