1942年の雑誌に掲載されたBuescher400の広告です。この400シリーズは1941年にリリース、現在"Top Hat & Cane" という愛称で呼ばれてVintage Saxの歴史の中でも特別な楽器として取り上げられていますが、発売当初は単に”400シリーズ”で通っていた様です。
広告には"16 Major Imporvements"とありまして、この新400シリーズの特長を紹介しています。16個のアドバンテージにしては記載されているのが4項目なので、他にも広告があったのでしょうか。
この中で特に強調されているのが、"Lifetime" 丈夫で長持ちという意味でしょか。キーが"250%硬くなった!"とあります。
キーポストの高さが高くなってキーアクションがより速くなったとか音が良くなったなどの特長が書かれています。他にキーメカニズムでコルクで連結している部分を金属にして、より軽くなってレスポンスが良い、またキーの芯棒ニッケルシルバーロッド(洋銀)がより硬くなって長持ちする、といった事が書かれています。
次に"Feather-Touch"から"Radio-Beam intonation" な、なんだこれは。ベルキーが内側に付いて、サウンドが違うよという事を指しているらしい。ラジオビームとはすごい表現だ。1942年はまだTVの普及以前ですから、"Radio"という言葉には何か特別な意味合いがあったのでしょうか。
最後にこの新しい楽器はこれから半世紀以上リーダシップを取り続ける、といったらしい事が書かれています。21世紀まで生き続けるという自信作であったわけですが、残念な事にBuescherはこの20年後にSelmerに吸収されてしまうわけです。
400シリーズについては こちらサイトが 詳しいです。他にはVintage楽器の SAX and BRASS Book なども良いかと思います。
文責:ためすけ後藤
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