Ben Websterあたりになるとファンも多いし今更なんですが、Lester Youngの同世代だし、よく聴いておかないとね。ベスト盤ですが古い1931-1944年ですから時代の移り変わりやスタイルを比べて聴くのには丁度良いかなと思います。Lesterよりずっと音楽家生命が長いプレイヤーで1970年くらいまで現役活動していますから、それだけに音源もファンも多いですね。
Websterと言えば以前からブリブリのホンカースタイルという印象が強いですが、古い録音を聴くと必ずしもそういうスタイルばかりではないのです。1930年代の録音はすでに何枚かあるCDとダブっているのが結構ありますが、ソフトにLester的な奏法がその頃は多いです。全く同じという分けではない、中低域の艶のあるけれど芯のあるちょとHawkins的な音色はレスターとまた違い良いですね。
収録曲としては1931-1937年が8曲、跳んで1940年-1941年が7曲、また跳んで1944年が9曲です。何故か1944年頃にそれまでよりもLesterフレーズの真似ぽい事が多かったりする様なのですが、何ででしょうね・・・
Benの奏法では強くブローした時にいきなりブリブリ音になるのですが、1930年代はブリブリの出番が少なくて、後年1940年代になるとその奏法の頻度が上がるみたい。昔はガマンしていたのを後年好きに吹く様になったのか、それとも本当の持ち味が1930年代のソフトな音で後から商売上そういう奏法をたくさんする様になったのか、どちらでしょうね。
使っている楽器はこれまた常識(?) SelmerのSuper Blanced Actionで、まぁWebsterの人気/知名度もあってビンテージ楽器の中では高いのなんの。場合によってはMarkVIよりも高価なくらいです。でも中低域のツヤはあの頃の楽器なら大体持ち合わせている音なので別にSBAでなくても結構イケてるのですがねぇ。。。
それで、このCDのオススメな点。同じ年代の録音があるけれど、他の復刻CDと比べて音が良いのが多いです。原盤が良かったのか、または何かの調整が施されているのか、分からないのですが。ASVという名前のこのレーベルは中々良いかもしれません。
文責:ためすけ後藤
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