中々手に入らない、Doddsのリーダ作集。録音の年代は1928-1940年と期間が長いですが、収録されているのは1928-1929年、17トラック、飛んで1938年6トラック、1940年2トラックとなっています。New Orleans系のClarinetというとGeorge Lewisあたりか、少し古いところでJimmie Noonとか Sidney Bechet あたりがオリジナルと考えられていますがDoddsも良いプレイヤなのでもっと聴かれて欲しいと思います。
CD収録の1920年代終わりの演奏は、Johnny Dodds Washborad Band, Beale Street Washboard Bandなどダブっていました。この時代の演奏は本当に古いスタイルのNew Orleans、またはBluesばかりです。本当にユルい音楽です。このスタイルが続かなかったのは大恐慌によるもので、ライナーによれば1930年代はChicagoのBar,Clubで活動を続けていたそうです。
Doddsは本当にChicagoを離れなかったそうで、1938年の録音6トラックだけがNew York録音で、この時にChicagoを離れたのが一回切りでした。このNew York録音はバンド名が"Johnny Dodds and His Chicago Boys"で、スタイルはNew Orleansからかなり隔たっており新しい時代"Swing"になっていました。(すでにモダンに近い感覚もある)
このテイクは音楽的にも大変良く出来ていると思います。Cla,Tp,Piano,Gt,Bass ,Dr,という編成。Charlie ShaversのTp,Teddy BunngのGt等が良くてトータルで完成された音楽になっているのですが逆にDoddsのスタイルの古さが目立ってしまう、そういう演奏です。Doddsはこの後Chicagoへ戻って1940年6月に2トラックだけ録音を残して同年8月に亡くなってしまいます。
最後の録音に長年組んでいるCornetのNatty Dominiqueが入っています。NattyはDoddsが亡くなってから体調も悪いし、この後一時引退してしばらく隠遁していましたが1950年代にリバイバルして1965年まで活動しています。その後再度引退、一線からは退き1982年まで生きたそうです。Doddsももう少し長生きしていたらもっと録音が残っていたのではないかと考えるとちょと惜しいですね。[Johnny Dodds]
文責:ためすけ後藤
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