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OldなJazzのルーズな日々


2006-07-12 音楽

Pete Brown 1944 petebrown

気になるのでもう一枚入手しました。Pete Brown 1944年のセッション。こちらは輸入版なのですが日本語版に比較して少し詳しいライナーが入っていました。

1906年ボルチモア生まれで両親はMusicalのプレイヤでPeteも子供の頃からピアノ、ウクレレ、バイオリン等を演奏したとあります。中学に入ってからaltoとtenorを始めて1924年からバンド活動開始、後のCab Callowayのドラム Johnny Jonesとも演奏していた事がある、とあります。

1927年Atlantic Cityへ移り、1933年 Woodside HotelのVictoria Cafeで Piano,Don Frye のトリオに参加して人気だったそうです。この時代にClarence Willamsと録音したのが最初だと記載がありますが、さて、どうだったかな。1930年代のClarenceのCDはあまり持ってないので、もう一度調べてみよう。

その後に1937年John Kirby Sextet、ってのに参加し52番街で活動を行います。KirbyはMills Blues Rhythm Bandのピアノだった事もあるそうな。この後しばらくNewYorkで活動。結構良い線で当時のプレイヤとも関係があった様ですが、今一タイミングが悪くて録音を残すに至らなかったという感じでしょうか。

この1944年録音もレコードリリース用ではなくて、ラジオ放送用の録音だそうです。Orchestraとタイトルにありますが、ちと大げさでクインテット編成です。面白いけれど没ったテイク、途中で演奏やめちゃったテイク等全部入っています。Blue Skiesなど5takeも録ってる。

音楽の方は、1950年代のこの録音とは随分違いまして、Jump Bluesですね。Peteの音もファズのかかったホンカーサウンドです。Louis Jordanがブローしたときのプレイに似ています。ではSoftな音は出さないのかというと、そうでも無い。スローナンバではファズしていません。丁寧に音出せばきれいな音出せる様なのですが、わざと歪ませているみたいだし、何と言うか芸風がよく分からん人でもあります。

それで楽器ですが、CDジャケットの写真でも分かりませんねえ・・・左手のあたりからFront-Fは無いモデルの様です。ベルキーは両サイドなので1920年〜1930年あたりの楽器だと思われるのですが、この角度でライザが真正面垂直でハッキリ写らないのはBuescherかMartinではないかと。またオクターブキーや左手G#あたりのメカニズムが、この角度でこの様に見えるのはBuescherかもしれません。1944年辺りに使われていたにしては古いモデルの様です。1959年と同じ楽器であるかどうか分かりませんが、Martin Handcraft,またはBuescher True Toneのどちらかではないかと推測しています。

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