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OldなJazzのルーズな日々


2006-04-02 音楽

純正協和音について補足

誤解されている向きがありそうなので補足します。
これとかこれとかの本で言わんとする事は、キモチよく聴こえる和音やメロディはダイナミックに変化しその都度リアルタイムに、キモチの良い音程を作りなさいと、という事なのです。ところがこれでは「何がキモチ良いのかわかんねー」という人が大勢いるので、そのために「一例」としてシンセサイザのピッチを変えたり、バイオリンのポジションを指定したりして「これが純な音なのですよ。ステキでしょ。」と示しているわけです。

ところが、この説明の方法だと、中全音律にチューニングされた鍵盤楽器の「Eの音」や、バイオリンの「そのポジションの音を出す事」が純な音楽だと大勘違いされています。また、メロディについても、聴いてキモチ良いのはピタゴラスの高い音程で、この音程は純正の和音とは相容れないので「どうすりゃいいかわかんねえ」とクレームが付く様です。が、これは「他の演奏のピッチを全部上げて音を合わせろ」といった簡単な事なのですが、ここまで説明してやらないと意味が伝わらないのは何でか?

こんな勘違いが起こるのはピアノと五線譜を主とする「この世の何処かに絶対不変な音がある」ものだという間違った教育による錯覚で、創造力が失われてしまったのものと考えられます。

まあ「不変な音」を前提にしないとバークリーメソッドもリディアンクロマティックも存在出来ないのは確かです。実態から考えるとその辺りの理論は元から欠陥を抱えています。

音楽の本質は煎じ詰めれば「リアルタイムにキモチの良い音を常に作り続ける、出し続ける」だけの作業なのですが。そしてキモチの良い音は無限にあるという事であり、その中で特に著者のお勧めは○○○ですよ、と件の本は述べているのです。

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