1938年カネギーホールで行われたBenny GoodmanのコンサートのライブCDです。1950年にリリースされたものの復刻版で、私がとやかく言わんでもGoodmanな人たちでは知らない人はいない超有名な録音です。
このCDはライナーにも書いてありますが、あえて、ノイズリダクションを行わずにCD化したのだそうです。ですからレコード特有のクリック/スクラッチノイズが随分入っています。どうもイコライジングもされない様な記述になっていますね。このCDの復刻されたのは1999年なのですが、レーザーターンテーブルはその頃は無かったのかな。。。
http://www.laserturntable.co.jp/ この方法ならもっとクリアCD化できたのではないかと思いますが。
まあどうしても気になればノイズリダクションは今はPCでもソフトがあるのでその気になれば自分で加工できますけれど。
とりあえず、ノイズは残念ですが演奏は実際すばらーしい。BigBandBoxより演奏良いんじゃないのという感じがします。この中で圧巻、というかこれ聞きたさに買ったのですが、CD1のTrack14 のJam Session、"Hanysuckle Rose"です。レスターヤングとジョーニーホッジスが入ったJamですよ。従来のアルバムではカットされていた分が復活してフルバージョンだそうです。16分35秒のテイク。
他にもホッジスのSopranoが入っていたりとかとにかく歴史的なコンサートですね。ドラムはGeneKrupaです。Krupaは1938年から自己の楽団を持って活動始めてますので、このコンサート辺りがGoodmanとやった最後くらいでしょうか。
ここで疑問が。この頃はまだテープ録音の無い時代だし、コンサートホールの長時間のジャムセッション等の演奏の録音はどうやったのだろう・・・ナゾでしたが、サーチかけたらこんな情報が。
http://www.auldworks.com/bbrec1.htm#THE1930S
http://www.auldworks.com/bbrec1.htm#BGCARNEGIE
放送録音用に16inchのSlow SpeedのDiscカッティング装置があったのだって。直径40cmですね。30cmLPより長い、片面30分録音できたそうです。1930年には33-1/3回転のディスクがありましたので、おそらくその大Disc版があったのかと思います。同時に1938年のカーネギーホールの録音の様子も書かれています。カーネギーの録音が16inchLP?で行われたのかどうかは記載されていません。
それにしても1935年のJimmy Dorseyの録音に比べて音が悪い、、、このコンサートについてエピソードがありまして、録音された記録Discは1セットは国会図書館へ寄附、もう1セットがGoodmanへ贈られていたものがクロゼットへしまい込まれて12年間眠っていたと。それをGoodmanの娘が発見して、それがきっかけとなって1950年にLPで復刻したのだと、ライナーにあります。ライナーによればこのコンサートの録音は78回転SPを原盤としていると記載されています。クロゼットに入っていたDiscが原盤の様です。
1950年発見当時にいきなりレコードをかけたりはしなかったそうで先ずテープに複製したとあります。ライナーの日本語訳で発見時に「そのテープのコピーを取る事にした」と書かれていますが、これは誤訳ぽいです。原文は"transferred to tape before listning again"なのでDiscをテープに複製したというのが正しいでしょう。もしかして1950年復刻のレコードもこのCDも同じ原盤からではなく1950年発見時の複製テープから作られたとすると、当時の技術ですから音の悪い理由、ノイズやバランスの悪いのは理由が付くと考えられます。今の時代なら直接Discをレーザーで読み取るだけで音はかなりクリアになるはずなのですが残念ですね。→Benny Goodman
文責:ためすけ後藤
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