Lester Youngのリーダ録音(ほぼ)Lester Young は活動が早い割にはHawkinsと比べてあんまり音源残ってないのですよね。活動の場所がカンサスで元々録音された音源の少ない地域の上に、調子のよい時期に恐慌にあったり、一時徴兵されたりしていました。このCDには1943年12月から徴兵直前の1944年5月までと復員した直後くらいの1945年12月からの録音が納められています。LesterのTenorはリリカルに歌い上げるスタイルで知られているのですが一部に旧SwingスタイルのTenorを駆逐したイノベータとしても語られる場合もあります。パーカーが手本にしたのでも有名ですが、どうも人間像がマチマチでもあります。
この時期の音楽を聴いてみると、1943.Dec.28のKeynoteの録音はカルテットの演奏で、ゆったり歌い上げると当時に"I Never Knew"の様なハイテク/流麗なソロを聴かせてくれまして、これぞレスターという録音です。次の 1944.Apr.18の録音はCount Bassie楽団のAlto Sax兼ボーカルEarle Warrenのリードバンド(Bassieは参加していない)の録音で4曲入っています。こちらはボーカルが主体の為かいきなりSweet Musicみたいな始まりをしてます。2曲のスローと2曲のアップテンポ、その中で優しく歌っています。
徴兵直前の1944.Mayの録音はピアノにBessieが入っているクアルテットですが、3曲スロー、1曲アップテンポですが、いや暗い・・・フレーズも1943年とくらべて元気無いです。復員直後1945年は同じくカルテット、でも同じく元気無いです。
その後の1945.Decと1946.Janの録音は、バンドの性格はSwingというよりBluesですねえ、これは。ドラムにJonny Otisが入っていたり一緒のAltoがWillie SmithでHarry James楽団にもいた事のあるこれまたブルースな人です。Hawkinsがやる様なバンドにLeserが入って無理しているという感じが否めません。"Jammin' With Lester"なんて曲があるのですが全然フレーズになってない・・・明らかに音の入り間違っているし。この頃から次第に調子が悪くなって来てしまった様です。
Earle WarrenのバンドのサウンドがSweetだと書きました。EarleがAltoを吹いているのですが、あんまり音がSweetなんで楽器はBuescherじゃないか?と思って検索かけたら、確かにBuescher使いだったそうです。1940年代なのでAristocratの様ですが。同じくBessie楽団でAltoだった事もあるTab SmithやEddie BarefieldがBuescher使いだった事はBuescherの広告に載ってましたので、Bessie楽団のAltoはBuecher使いが多かったのかもしれないです。
文責:ためすけ後藤
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