自分軸という言葉があるんだって。知らなかった。最近ネットラジオの番組で聞いたけれど、まあ意味は分かりますがね。ネット検索すると山ほど出て来ます。流行っているらしい。言葉の構成は当たり前の単語の組み合わせだけど、広辞苑にあったっか?
辿って行ったら、落合良という人の1996年の「モノと心の『自分軸』」って本が最初ならしい。ネットで調べた限りではこれ以前の書籍類にはこういう言葉は見られない様です。「成功するのに目標はいらない!?人生を劇的に変える「自分軸」の見つけ方」なんて本もありますね。2007年刊行ですが。でも考えてみれば1996年はインターネットが普及し始めた年ですよね。ISDNがまだ「高速回線」と呼ばれていた時代でINSテレホーダイが始まった年。それ以前にあった言葉でもネットに載る分けないか。
内容は、、、わざわざ造語するほどの事もない、他の言葉で簡単に説明のできる当たり前の概念ですね。まあ、当たり前の事が特別に「キャッチフレーズ」にならないといけないという事は当たり前が欠落しているという裏付けでもありますが。元々放っておいても、自分は自分だしねぇ、軸足?無かったら立ってられないじゃないですかね。
反対語があってそれは”他人軸”なのだそうだ。それで「軸をブらすな」とかいう言葉もある。この辺から「君子和而不同、小人同而不和」に近くなるわけで、言ってる事は同じだったりする。英語だと identityですかね。もっと軽くstanceでも良いのかな。
というわけっで自分としては1920-30年代のBluesに軸足をおいておきます。唄がある事、Collectiveな要素、Realtimeに音を作る要素、体を動かす要素もある。技術や理論は「質」を良くする為に必要な要素で有ったに越した事は無いですが、この軸の上に乗せて行けば良い。
技術と理論があれば大概の事(商業的、ビジネス的に)は出来ますがね。技術/理論がある"だけ"では要は軸が無い、って事にもなります。
何処かに軸を置くという事は逆に言えば「絶対行けない場所がある」という事でもある。1920年代Bluesに軸を置いていたら「○○○はできないよね・・・」という、立ち位置から来る制限は発生する。でもこれはこれで良いのではないか。私の居場所はココですという事で他人の居場所を否定しているわけではないし迎合しているわけでもない「和して同ぜず」のスタンスなわけだから。
文責:ためすけ後藤
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