Fletcher Hendersonリーダの1921-1923年の録音。以前のFletcher Henderson & Blues Singersの時期と同時期になります。大変興味深い、面白い録音です。
1921年から23年にかけてのBlack Swanレコードでの録音。 それと1923年の録音(OlympicとParamount)が納められています。1921年頃の録音ではBrass3管、Reed3管に3-4リズムの結構大きな編成の楽団で録音されています。楽団名が"Black Swan Dance Orchestra","Henderson's Dance Orchestra"となっています。バンド名にもありますが、音楽はJazzというよりボードビルの音楽ですね。非常にラグタイム(要はマーチングバンド)な演奏もあります。BlackSwan時代のアレンジは誰かよく分かりません。Fletecherだったのか?他にFletcherのピアノソロなども入っています。なかでも"Unknown Blues"という曲は中々です。スタイルはJerryroll Morton似でしょうかね。
1923年BlackSwanが無くなってから新たにバンドが編成されます。ここからDon Redmanが参加して来ています。"Farewell Blues","Gulf Coast Blues"など、当時のBluesのヒットナンバをインストで演奏しています。Don Redmanが入ったからいきなりSwingになるというわけではないですが、Don Redman特有のReedのソリチュードの手法はこの頃からアレンジとして使われています。1923年Pramount初の録音、"Dont Think You'Ll Be Missed"にどう聞いてもテナーが入っているのが、クレジットには載ってない。このシリーズのクレジッにはメンバーがunkownばかりで、随分いい加減です。
1923年以降の録音はリズムにドラムが入らずビートはまだ平坦なNewOrleans風の4beatで、ReedセクションがSwing的という感じが興味深くNewOrleansとSwingの中間期を見た感じがします。
文責:ためすけ後藤
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