Ma Rainey CompleteシリーズのVol.3
1925年録音の10曲はNew YorkでバックがFletecher Hendersonの楽団です。ジャケットにもありますがこのバンドには若い時のColman Hawkinsが入っています。ここではBass Saxを吹いています。編成が基本的にNew OrleansスタイルなのですがBassやTubaを含まないので代わりにBass Saxがフィーチャーされたのだと思われます。他にCornet:Joe SmithとかBuster Baileyとか中々の面々です。1926年の最初4曲はシカゴで5月の録音。同じくバンドバックなのですが、メンバーが全部違います。でもバンド名が同じ"Georgia Band"、いかにもいい加減でよいですね。この録音にはこの時代のBluesにはめずらしくAltoのソロが入っています。昔のBluesのSaxの演奏スタイルが聴けます。実はたいした事してないのですが、非常にユルいところが好きなのですよね。1926年6月の録音にはmusical saw ... ノコギリですね、あのヒューという音の楽器?がフィーチャーされていてタイトルが"Down In The Basement"。なんとなく雰囲気が分かります。
また"Jealousy Blues"という曲がありまして、リズムがなんとハバネラ。あのオペラ”カルメン”のフレーズなのですが、題名が訳すると”嫉妬のブルース”明らかに歌劇のカルメンのパクりの様です。こうクラシックをBluesでパクる様な遊びがあるという事は当時の黒人にもそれなりに教養があったという事を示していて非常に面白いと思います。
文責:ためすけ後藤
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