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OldなJazzのルーズな日々


2005-12-20 音楽

Bunk Johnson bunk

はっきり言ってキビシいCDです。何がというと出来不出来が激しい演奏なのです。良い演奏はとても良いのですが、下手な演奏は「うへっ」というのが混じっています。

King Oliver/Freddie Kepperd以前のBuddy Boldenの時代から活動をしていた生粋のプレイヤですが、一時引退していて、1940年代のNew Orleansリバイバルの時に発掘されて再度登場した時の録音です。クラリネットにはOld Jazzでは有名なGeoroge Lewisが参加しています。一部Sidney Bechetも入ってます。

New Orleansではどんな音楽が演奏されていたのか?確かめるのには丁度良いと思われます。

演奏ですが、先ずリズムですが、やはり4beatの2,4拍の強調の弱い、平たいビートが多いです。RagTime的なビートも無い事ないですが、録音としては少ないです。肝心のBunk Johnsonは頑張って吹いていますが、いかんせんお年もあるでしょう。音出し損なったり音程悪かったりする時が(結構)あります。静かに吹いている分には良いけれどヒートアップして来ると外したり・・・Georoge Lewisも単調なフレーズの時とコンテンポラリな時とフレーズが様々です。はっきり言える事は「結構コード進行している」という点があげられますね。ディキシーランド系Jazzは元々がマーチングバンドだからコード進行など単純でなきゃならん、という見解がそのスジでは一般的でスリーコードばっかりで演奏される事が多い(そうだ。関係者談)のですが、実際このCDを聴くとII-V7もあるし部分転調もあるし、そんな単調なものばかりでは無い事は明らかです。全体に玉石混合という感はありますが、Old Jazzのスタイルとしては示唆に富んだCDです。

この時期のJohnsonの録音は大変有名で伝説的でもありこれまでに幾度かレコード/CDでリリースされています。1940年代なので音は良いですので中にはNew Orleans Jazzのお手本として見る向きもあります。特にノリについては「これがホンモノのJazzだ」と思われる向きもありますが、1920年代のKing Oliverらの録音と比べるとやはりキレの悪さはありまして、(録音は悪いけれどそれくらいの区別は付きますよね)まあそれなりに聴いておくべきかと思います。

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